個人の自由と規範について

やりたい事をやることは素晴らしい。

やりたくない事はやらないでいい人生がいい。

 

考え方としては自然なのだが、少し違和感を感じている。

為すべきことをせずして、楽な方に楽な方に動いていると、成長が止まり、正しさが議論できなくなるのではないか。

 

社会全体でも、「人の考え方は自由」という名目が理想とされていて、結果的に規範が薄れてしまっている事は多いように感じる。

 

例えば、遅刻するのが当たり前になっている人はそれに罪悪感を感じることが薄れるし

信号無視が当たり前になっている人は気に留める事も少なくなる

汚した場所を掃除もせずに放っておく。誰かが掃除する事を期待して。

重大事件が起きた時や、政治や会社の制度などには潔癖的で批判的でありながら、自分自身に置き換えて考えると決められたルールや倫理を守り続けられている人は少なかったりする。

 

かくいう自分もそういうところがあるのだ。でも、その自覚や自省が無ければダメだと個人的には思う。

 

自分の変化を恐れたり、やるべき事や一見面倒なことを為さなかった結果、成長が止まってしまったり、知力体力も低下してしまう。

 

結果、新しい概念や危機に対応できるだけの倫理観や対応力が育たないまま、その時を迎えることになる。

 

そういう人が増えれば増えるほど、強烈な独裁者に全てを委ねればいいのだという衆愚政治にも繋がると思う。

 

勿論、自分のできない事や苦手な事は専門家に任せるという判断は決して悪くない。しかし、専門家を選ぶだけの知恵は必要である。

 

自分が行使できる権利ばかりを振りかざして、中身が空っぽな人間になってはいないだろうか。

会社や国など自分の環境が変わった時に通用する基本的な能力を持っているだろうか。

 

常に多少のプレッシャーを自分に感じながら、やりたい事だけではなく、「やるべき事」を考えられる人生でありたい。

 

また、そのプレッシャーを共感できる人、行動し、成長を続けて自分の言葉を持っている人こそ、尊敬できる人なのだと思う。

 

ライフシフト(100年時代の人生戦略)」などから導く考察の1つであり、自省しない人は意外と多いなぁと感じる最近の感覚である。

 

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http://www.b-cafe.net/column/2012/01/002979.php